プロジェクトインタビュー
第11回プロジェクトインタビュー:
まほうびん記念館 様
象のマークでおなじみの象印マホービン株式会社。そのシンボルマークに象が選ばれたのは子どもたちに人気があって寿命が長く、家族愛も強いのが理由です。由来通り、同社の製品は日本の暮らしを支え、多くの人々に愛されてきました。2008年には創立90周年を記念して「まほうびん記念館」を設立。まほうびんの歴史を学べる国内唯一の施設として人気を博し、創立100周年の2018年5月21日にはグレードアップした施設としてリニューアルオープンしました。当社は初期整備からリニューアルを経て現在に至るまで長きにわたりプロジェクトをお手伝いさせて頂いております。本稿では、まほうびん記念館様と当社のプロジェクト担当が、設立当時から続くプロジェクトへの想いやこだわり、人気を博している企画展などについて語っています。
まほうびん記念館 展示室への入り口

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象印マホービン株式会社
広報部 シニアアドバイザー
まほうびん記念館 館長 学芸員
杉山 一美 様 -
1986年象印マホービン㈱入社。以来、商品企画関係の部署に所属し、まほうびん、調理家電等の商品企画に携わる。2019年より広報部に配属、まほうびん記念館館長を務める。2022年学芸員資格取得。まほうびん記念館3代目館長として、記念館全般の運営業務に従事している。

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象印マホービン株式会社
広報部長
西野 尚至 様 -
1988年象印マホービン㈱入社。当時強化していたバレーボール部に所属。1996年現役引退後は、営業企画部などを経て1997年広報グループに配属されて以来、主に対外広報業務を担当。
2007年に広報グループ長に2013年から現職。2008年のまほうびん記念館のオープン時から、担当部署の責任者として記念館の運営に携わる。

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株式会社トータルメディア開発研究所
プロジェクト事業本部 西日本事業推進部 推進2
林邉 恵里 -
2017年トータルメディア開発研究所入社。プロジェクト業務推進を担当。
入社以来、まほうびん記念館、亀山市図書館文化情報プラザなどのプロジェクトに従事。
物事の根底にある意味とデザインの関係性を大切にしながらテーマや与件にかくれた課題を深掘りし、展示手法に落とすことを心がけている。まほうびん記念館のプロジェクトや担当した企画展においてもコンセプトを重視した展示制作に注力。今後も、リアルなコミュニケーション空間ならではの感覚に訴える展示を作り、多くの人々が学びを深められる場づくりを目指していく。

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株式会社トータルメディア開発研究所
プロジェクト事業本部 西日本事業推進部 副部長
島村 昌志 -
2005年トータルメディア開発研究所入社。プロジェクト業務推進を担当。
こどもから大人まで居心地のよいサードプレイスとしてのミュージアムや展示空間を目指して、公共、企業のミュージアムやイノベーションセンターなど幅広いプロジェクトに携わる。
まほうびん記念館では2008年の初期整備コンセプトやロゴマーク、全体ディレクションを担当。
全国から多くの方々が来館。まほうびん発祥の地・大阪で、その歴史を語り継げるのはとても意義がある。

まほうびん記念館 館長 杉山 一美 様(以下、杉山館長)
まほうびん記念館は、日本におけるまほうびん業界の進化をたどる国内唯一の施設です。館内には、まほうびんの原型「デュワー瓶」のレプリカや、メーカー各社のまほうびん、希少なまほうびんなど、約300点もの資料を展示しています。
2008年のオープン時から2017年末までに、約13,000名ものお客様にご来館いただきました。2018年のリニューアル後は年間350組・約2,000名のお客様がご来館。コロナ禍の後は、皆様にゆっくりご覧いただきたいという想いもあり、現在は1日3回、1回あたり10名以内という制限を設け、事前予約制で運営しています。
テレビ・ラジオ・ホームページ・リーフレットなどの情報をもとに、北は北海道から南は沖縄まで、年間約350組のお客様がご来館くださいます。関西圏にある小学校・中学校・高校から、校外学習でご来館くださるケースも少なくありません。先日は山形県の中学校から「修学旅行中に見学したい」とご予約いただきました。まほうびん発祥の地・大阪で、その歴史を語り継げるのはとても意義があること。館内では、大阪の重要な産業として発展してきた歴史や、環境貢献につながる魅力をお伝えしており、子どもたちから「マイボトルを使うようにしたい」といった前向きな感想をいただけた時は、自分の役割を果たせているようでうれしく感じます。

象印マホービン株式会社 広報部長 西野 尚至 様(以下、西野部長)
創立90周年の当時、先代の社長をつとめた会長から与えられたミッションは「まほうびん業界への恩返し」です。象印の歴史的な製品だけを展示する企業博物館でなく、まほうびんの進化をしっかりお客様にお伝えできる施設にすること。まほうびん業界の発展をお客様に伝えていく施設にしていくことが命題でした。
このため初期整備の段階では、それぞれの商品が生まれた時代背景も感じられる工夫が欲しいことをトータルメディアさんにお伝えしましたね。
業界を横断してまほうびん発展の歴史を広く伝える展示
まほうびんの二重構造に見立てた展示空間をつくるというコンセプトを打ち立てた。

株式会社トータルメディア開発研究所 島村 昌志(以下、島村)
初期整備は私が担当いたしましたが、象印さんからは「自由に考えて良い」と後押しいただき、思案を重ねた末に「まほうびんの二重構造」に見立てた展示空間をつくるというイメージにたどり着きました。実際は真空ではない空間ですが、この二重構造の中にこそまほうびんの秘密があります。「この秘密を伝えるのがまほうびん記念館だ」という空間コンセプトをお伝えした瞬間、全員の心がまとまり一致団結。心が熱くなったのを覚えています。そこから次々にアイデアが飛び出し、プロジェクトは流れるように動き始めました。
図面をご覧いただいてもわかる通り、館内はまほうびんの二重構造を模して設計されています。右の壁にはまほうびん業界の歴史、左の壁には象印マホービン株式会社様の歴史を展開。この2つが交わる最終地点で、真空技術を生かした産業分野や宇宙開発への貢献といった未来の姿を見せるレイアウトです。ご要望の「時代背景」については、象印マホービン株式会社様の歴史と融合させることで、各時代の空気を感じられる構成に仕上げました。
初期整備時の展示検討資料を広げながら当時を振り返る
「まほうびんの二重構造」に見立てた展示空間の検討イメージ資料
さまざまなアイデアを受け止めてくださる館長の存在があるからこそ、豊かな企画へ練り上げていける。

株式会社トータルメディア開発研究所 林邉 恵里(以下、林邉)
私は、まほうびん記念館様のお仕事に2017年から携わっていますが、アイデアを出し合いながら豊かな企画へと練り上げていけるのは、とてもやりがいを感じられる時間です。私が担当させて頂いた企画展『まほうびんを彩った花たち~花柄まほうびんのうつろいをたどって』では、「発色が美しいので演出は控え目にして花柄を見せましょう」という私の提案に対し、杉山館長は快く応えてくださいました。当社との長いお付き合いで相互理解が深まっていたことはもちろん、杉山館長がいつも私の考えを受け止めてくださるからこそアイデアを出しやすく、仕事への手応えを感じられるのだと感謝しています。
(杉山館長)
林邉さんにご相談すると、私が創りたかったものを120%表現してくださるのでとても頼りにしています。コロナ禍で環境問題の企画展が延期になってしまった時も、林邉さんは「展示パネルなどを段ボールで創ってはどうか」と新たな提案をしてくださいました。1人あたりの年間使用量を体感しやすいよう、ぺットボトルも収集。「大阪湾のプラスチックゴミも現物展示しよう」と話が発展し、当初考えていたものより遥かに濃い内容の企画展を実施できました。評判が評判を呼び、後日、企画展一式を大阪市水道局「水道記念館」様へと貸し出すことに。コロナ禍は打撃でしたが、マイナスをプラスに変えられたのは林邉さんのおかげです。
企画展「まほうびんを彩った花たち~花柄まほうびんのうつろいをたどって~」
(島村)
オープン当時から約16年、定期的に企画展を開催くださり、継続的な観点でお仕事をさせていただけることに感謝しています。新たな解釈を入れて発展させたり、新たなコンテンツを設けたり。創って終わりではなく、コンテンツを成長させながら次へとつなげていけるのはとてもうれしく、大きなやりがいを感じています
導入部では太古まで遡り、人間の叡智が積み重なって誕生したまほうびんのエピソードを紹介。
(杉山館長)
展示室の導入にある『ビデオ絵本 まほうびんが生まれるまで』は、まほうびんが突然できたものではなく、人類の叡智が積み重なって誕生したものだと効果的に伝えられる動画になっています。導入としての役割をしっかり果たせていますし、蓋が開く時の「ポン」という効果音が、小学生のお子様たちにとても喜ばれています。
展示室の導入で展開される『ビデオ絵本 まほうびんが生まれるまで』
(島村)
最初の企画段階で映像を作るのは決まっていましたが、内容に思案しました。ポイントは、皆様に立ち止まっていただいてご案内する映像である、という点。全館のスタート地点になりますから、マホービン株式会社様が大切にされているサーモテクノロジーの技術がどのように生まれたのか、太古の時代まで遡ってひも解くことになりました。
イギリス人が創った「デュワー瓶」を入口に、まほうびんの進化の流れをたどっていく展示ストーリー。

(杉山館長)
展示室は最初にイギリス人が創ったまほうびんの原型「デュワー瓶」のレプリカがあり、その後に進化の流れがスタートする配置構成です。卓上のまほうびんが生まれ、花柄のまほうびんが登場する一方でご飯を保温するまほうびんにも展開。その後、ステンレスのまほうびんが登場するなど、進化の流れを楽しくご覧いただけるのが魅力だと感じています。暮らしを取り巻く商品ばかりなので、お客様は「この商品を使っていた」「ホテルで見たことがある」と笑顔を見せてくださる方ばかり。エネルギーを使わずに保冷できるまほうびんのSDGsな魅力も改めてお伝えすることで、ファンになっていただけたらうれしいですね。
まほうびん誕生にまつわる様々なエピソードを貴重な資料と共に紹介
まほうびん技術の進化の歴史を伝える「まほうびん技術発想と開発の系譜」
各時代の暮らしを彩った歴代のまほうびんを一覧できる『暮らしをつくる象印マホービンの100年』
(杉山館長)
『暮らしをつくる象印マホービンの100年』を見ると、水筒やポットなどの後に、おひつ型のまほうびんが登場します。戦後「ご飯を保温するおひつ」としてのまほうびんを他社が販売。当社でも「ご飯が冷めないまほうびん」の開発に着手し、ご飯を保温するノウハウを蓄積しました。そして、花柄のまほうびんを販売した時に「花柄のおひつ」を販売。その後、電気でご飯を保温する電子ジャーも開発しました。これは世界初の商品です。やがて家電メーカーでも保温機能の付いた炊飯器を売り出すようになったんです。
時代を彩る製品が並ぶ『暮らしを創る象印マホービンの100年』は人気の展示。
“花柄のまほうびんを美しく展示したい”という思いが結実した企画展。花にまつわる英語圏のことわざが展示デザインのヒントに。

(杉山館長)
現在公開している企画展「まほうびんを彩った花たち~花柄まほうびんのうつろいをたどって」(2024年4月8日(月)~ 2025年3月27日(木))はとても思い入れのある企画展です。花柄をテーマにした企画展は私の念願でした。収蔵庫には花柄が全盛期だった頃の資料が多数眠っており、「これらを美しく展示できないか」と林邉さんにご相談させていただきました。その仕上がりはご覧いただいている通りです。期待を遥かに上回る美しい展示となり、お客様からも大好評。その結果、2025年3月25日まで延長することが決まりました。
(林邉)
資料を拝見すると予想以上に発色が美しかったので、この美しさをしっかり伝えられる見せ方、しかも「美術館らしい見せ方」にこだわりました。4月オープンの企画展だったのですが、調べてみると「4月の雨が5月の花を連れてくる—April showers bring May flowers.—」ということわざを発見。一方、展示するまほうびんが使われていたのは戦後の高度成長期、つまり戦時中の辛い記憶を持ちながら豊かな未来を夢見て奮闘している時代です。たくましく生きる人々の姿と、英語圏の美しいことわざから、「どんなに雨が降っても美しい花が咲く」というイメージを喚起。さらに、花柄のポットで暮らしを楽しむ女性たちの姿を思い描いて、きらきらと美しい雨のような装飾を展示の真上に施しました。
美しい雨の下に咲き乱れる花々をイメージした展示デザイン

(林邉)
もう一つのポイントは、商品名を記載した花形のキャプションプレートです。影に色が付いているのを確認いただけるでしょうか。用紙の裏に色が付いており、少し浮かせることで下に淡い色の影が浮かび上がるのです。時代の流れに沿って変化していく花柄の移ろいを色で表現しました。実はサブテーマも設けました。日本での花柄の起源が着物に由来することから、反物をイメージした布感のあるロール紙を商品の下に敷き、流れるような雰囲気を醸し出す展示に仕上げました。
花柄のまほうびんの企画展にこめたさまざまな工夫を語る
収蔵資料をライブラリーのように展示したかった「まほうびんの森」
(西野部長)
まほうびん記念館ではふだん展示している資料は300点程ですが、バックヤードには3,000点近い資料が眠っています。創立100周年のリニューアルでは、この収蔵資料をライブラリーのように展開できないかと考えていました。さらにその頃、当時の2代目の館長が二重構造のガラスを使ったまほうびん型ランプを札幌支店の倉庫で発見したのです。この2つをキーワードにできないかと、林邉さんにご相談させていただきました。
さまざまな収蔵資料を展示する「まほうびんの森」への入り口
(林邉)
「ライブラリー」という言葉には、図書館に加え、倉庫や集積地といった意味もあります。いただいたキーワードをもとに方向性を探っていくうち、フランスの古い図書館をテーマにした写真集にたどり着きました。装飾が見事なものから、ダークブラウンを貴重にしたものまで多様な建物がずらり。膨大な内装写真を見ているうちにふと「淡いベージュの部屋が良いのではないか」とひらめきました。
まほうびんは暮らしを彩るアイテムですから、渋い収蔵庫よりは女性の活躍を感じさせる柔らかい空間が適しているはず。そのため差し色は使わず、床も壁も棚もすべてベージュに統一し、まほうびん型ランプを照明器具として取り入れました。自分の中でかなりイメージができ上っていたので、提案時は「これで行く」と思い込んでいたほどです。とても高い熱量でプロジェクトに挑めました。
淡いベージュを基調とした空間が、まほうびんの中に入り込んだような雰囲気を演出
(西野部長)
『まほうびんの森』は、提案時のプレゼンテーションもすばらしかったです。模型を造ってきてくださったのですが、非常に完成度が高く具体的な完成イメージをつかむことができました。精巧な模型を使ったプレゼンテーションの熱量に役員全員が圧倒されていましたね。
展示の検討やプレゼンテーションに活用した「まほうびんの森」の模型
(杉山館長)
『まほうびんの森』は、当館のシンボルと言っても過言ではないほど大人気のコンテンツです。一見すると真っ暗ですが、入った途端に柔らかい光に包まれるので、お客様から「わぁっ!」と感嘆の声があがります。雰囲気の良い写真が撮れますし、点灯の瞬間を動画で残したいというお客様も少なくありません。皆様、展示内容はもちろん、その空間自体を楽しんでくださっているようです。

(杉山館長)
『まほうびんの森』では、約3,000点以上もある収蔵資料から、カタチ・色・素材・機能・花柄といったテーマ別に収蔵資料をピックアップして展示しています。一般の方からご提供いただいたものや、オークションサイトで落札したものなどさまざま。いずれも、ふだんは目にすることができない貴重な資料ばかりです。「昭和初期の大阪のまほうびん」という古い写真があるのですが、そこに写っている商品のうち3点はここで展示しています。こうした貴重なまほうびんが展示されているのでお客様の滞在時間が長くなるのも納得です。
企業の広告として使用されていたものや、デザイナーズブランドも多数展示しています。定期的に展示品を入れ替えているので、何度お越しいただいても新しい展示をご覧いただけるでしょう。
企業広告として使用されたものやデザイナーズブランドも多数展示

(西野部長)
展示室にはまほうびんにとって重要な真空について体験していただく展示があります。「真空って何?」と聞かれても、言葉で説明するのは難しい。自分で見たり聞いたりといった体験を通して、まほうびんの仕組みを学べるのが『真空のふしぎ体験コーナー』です。
真空になるとベルの音が聞こえなくなったり、プロペラの回転が止まったり。理科の先生が「生徒に見せたい」と後日ご来館くださるケースが少なくありません。温度の違いを体感できる装置もあり、多くのお子様たちに喜ばれています。
(島村)
バーチャル体験が主流になりつつある今、リアルに体験しながら学べるのがまほうびん記念館様の魅力です。当社は科学館の展示も豊富に手掛けていますので、「真空体験装置が欲しい」というオーダーにもすばやくお応えできました。
業界の資産に軸足をおいて企画内容を再検討。「まほうびん業界への恩返し」を体現する展示の導入へ。
(島村)
『まほうびん業界の歴史』では、上段に大正、中段に戦後の昭和、下段にまほうびん組合の進化として各メーカー様が発表した最近の商品を展示しています。企業の垣根を越えてメーカー様がご協力くださるのは、業界ならではの魅力ではないでしょうか。大正時代から始まるまほうびん業界の変遷は、ここでしか見られない内容だと思います。
(杉山館長)
1955(昭和30)年頃はまさに全盛期で、大阪には約50社のまほうびんメーカーがありました。当時ガラス工業をリードしていた大阪だからこそ、ここまで盛んになったのでしょう。ところが、1965(昭和40)年を過ぎると大量生産の需要が高まり、設備を導入できなかったメーカーが次々に淘汰されていったんです。
企業の垣根を越えて、まほうびん業界の発展を実物資料と共に紹介
博物館、美術館、官公庁との交流も活発化。次の100年に向け、まほうびん記念館の事業はこれからも続く。
(杉山館長)
各メーカー様と足並みを揃えるだけでなく、博物館、美術館、官公庁との交流も活発です。先日は「高度経済成長期の日本住宅」をテーマに企画を行う美術館様から相談を受け、展示資料を貸し出しました。他にも、他施設に当館の企画展のリーフレットを置いていただいたり、展示資料の貸し借りをさせていただいたり。私自身、コロナ禍に学芸員資格を取得したのですが、以来、学芸員同士ならではの信頼関係も生まれ、多様なアドバイスをいただけるようになりました。大阪では2025年に大阪・関西万博が開催されます。1970年の大阪万博で当社は記念バッジを制作しており、2025年の大阪・関西万博では、公式キャラクター「ミャクミャク」とコラボレーションした公式ライセンス商品のオリジナルステンレスボトルを、2月21日(金)より発売します。企画展も含めて万博を盛り上げていきたいです。
これまでの100年、これからの100年。つねにお客様の暮らしと共にある象印のまほうびん。

(西野部長)
末永く運営していくのはもちろん、記念館の活用方法として社内向けの社員教育のような活用方法も充実させていきたいと考えています。ただそのような使い方を考えた場合に、他館では創業者の人となりや思いといったインナー向けの展示を設置されていらっしゃるケースもあります。本館はまほうびんの進化や業界の発展に軸足を置いているため、会社に特化したインナー向けの部分をどう表現していくかは今後の課題。それと、次の110年、150年、館のキャパシティを考えるとこの先どうしていくかという問題もあります。記念館のDX化なども含めて今後もトータルメディアさんと一緒に考えていければうれしいです。
(島村)
もうすでに準備をしております!(一同 (笑))
DX化のお話もありましたが、データをアーカイブして利用くださっているのは本当にすばらしいと思います。一方、本物を数多く展示されているのも大きな強みだと考えています。現在お持ちの魅力や強みを活かしながらも、時代に合わせたコンテンツを創出できるよう、次の創立110周年に向けて取り組んでいきたいと思います。
2024年12月「まほうびん記念館」にて収録
まほうびん記念館に関するプロジェクトレポート

創業100周年記念リニューアルオープン
まほうびん記念館は2008年に創業90周年を機にオープンした。2018年には象印マホービン創業100周年を迎え、その記念としてリニューアルを実施。オープン当初から記念館を象徴する製品変遷展示「暮らしを創る象印マホービン」に新たに10年間分の製品が加わり象印100年の製品展示の更新と充実を図った。 「暮らしを創る」の企業理念のもと家庭用品メーカーとして、人々の暮らしに豊かさを提供してきた象印製品のあゆみと、その背景にある人々の暮らしの変化を「100年分の暮らし」のストーリーの続きとして展示した。…続きを読む
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