共同研究プロジェクト
国立科学博物館 × トータルメディア開発研究所 共同研究プロジェクト
福岡市科学館の先進的なコミュニケーションプログラムについて調査をしました。
幅広い連携による多彩なサイエンスコミュニケーションプログラムの取り組みをヒアリング
本共同研究では、科学系博物館や科学館等のコミュニケーションプログラムの実態の調査及び研究を進めています。各施設で実施しているプログラムにはどんな特徴があり、科学の面白さをどのように伝えているのか、様々な社会課題と科学技術の係わりを共に考えるサイエンスコミュニケーションを、どのように実施しているのか等を調査のポイントにおいています。
その調査研究の一環として、共同研究チームが2023年3月15日に福岡市科学館※を訪問し、同館の先進的な取り組みについてヒアリング、意見交換を実施しました。
※福岡市科学館はPFI事業手法を導入して整備され、当社はPFI事業者として施設整備に関わるだけでなく、開館当初から指定管理者として九州大学をはじめ、様々な教育・研究機関や専門家、企業や団体、クリエイターと連携し多彩な科学館プログラムを展開。幅広い人材の交流と協働による新しいサイエンスコミュニケーション事業を展開しています。

科学館を拠点にした新たな交流と人材育成を図るコミュニケーションプログラムの紹介
福岡市科学館のプレゼンテーションでは、まず、同館のコンセプトである「サイエンス&クリエイティブFUKUOKA」の説明があり、科学館を拠点に、福岡における新たな交流と人材育成を図り、福岡の人々とともに未来の福岡と地球環境への取り組みを創造していく「未来創造型のミュージアム」としての役割が紹介されました。
コミュニケーションプログラムのプレゼンテーションでは、適宜、サイエンスコミュニケーターの体験談などもまじえながら、具体的な活動事例がスライドで紹介されました。


「ダーウィンコース」(


「生きているってどういうこと?」(参加型セミナー)(

サイエンスコミュニケーションの重要性と可能性を意見交換
福岡市科学館では、「人が育つ」ことを社会的な広がりのなかに位置付けられていました。科学館活動を通じて「人々が育つ」社会・地域づくりを担うためには、他の文化施設・研究機関等と広く連携し、家庭・学校・地域団体と協働で事業を進めていく事を重視しているそうです。今回の視察で紹介されたコミュニケーションプログラムは、子どもたちの可能性を広げ持続可能な地球の明るい未来を創造していく人材育成へのヒントが数多く散りばめられていました。
プレゼンテーション後には、福岡市科学館のスタッフと共同研究チームで活発な意見交換がなされ、今後の科学館活動の展望にも議論が及びました。
実施概要
- ◆視察日時
- 2023年3月15日
10時00分~12時00分 - ◆視察内容
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福岡市科学館におけるサイエンスコミュニケーター活動について
※双方向性の高い独自的な事業、重点的に実施している事業、人材養成等についての事例紹介
- ①福岡市科学館の概要・コンセプト・事業方針の紹介
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②サイエンスコミュニケーションにおける取組事例
- 1)ダーウィンコース、ニュートンコース
- 2)SDGs家族会議
- 3)キッズクルー(クリエイティブアワード、キッズ展示解説など)
- 4)ワークショップ「生きているってどういうこと?」(参加型セミナー)
- 5)サポーター事業について
- ③質疑応答
- ④館内視察
共同研究の最新情報は当社のホームページで随時配信していきます。
「国立科学博物館 × トータルメディア開発研究所 共同研究プロジェクト」
に関するこれまでのレポート
- ・Vol.4
福岡市科学館の先進的なコミュニケーションプログラムについて調査をしました。 - ・Vol.3
ダ・ヴィンチ講座「観察の眼 発見の芽」を、金沢21世紀美術館で実施しました。 - ・Vol.2
ダ・ヴィンチ講座「観察の眼 発見の芽」を、金沢21世紀美術館で実施します。 - ・Vol.1
共同研究プロジェクト 「総合知をめざすサイエンスコミュニケーション活動」
福岡市科学館に関するプロジェクトレポート

「サイエンス&クリエイティブ」科学と感性の交流拠点
福岡市科学館は、科学と感性を融合させた新しい創造的活動を行うとともに、子供たちや研究者、企業の方々との新たな交流や人材育成を促し、市民とともに福岡の未来を共に創造していく「未来創造型のミュージアム」を目指している。 各所に科学の楽しさや驚きに出会える様々な仕掛けを施し、「科学の見せ方・示し方」を工夫した。3階のウェルカムホールではダイナミックな映像で来館者を出迎える。…続きを読む

『サイエンス&クリエイティブ』をコンセプトに様々な教育・研究機関や人材との協働による科学館運営を展開
福岡市科学館は、「人が育ち、未来をデザインしていく科学館」という理念の下で、2017年10月にオープンしました。5階の基本展示室は、「宇宙」、「環境」、「生活」、「生命」、「フューチャー(未来)」という5つのゾーンに分かれ、それぞれに最新テクノロジーを駆使した様々な体験型展示が用意されています。当社はPFI事業者として施設整備に関わるだけでなく、開館当初から指定管理者として『サイエンス&クリエイティブ』をコンセプトに運営業務を推進。…続きを読む